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流線型蒸機列伝7:BR 61 002 / Rivarossi 2343 [メルクリン/鉄道模型]

流線型蒸機列伝5:DR 61 001 / Marklin 39618 / 88610


カタログに掲載された画像では、非常に魅力的に見える。金属ボディ、2線式はDCCサウンド版あり、塗装はH-W train仕様、黒、グレーの3色展開、3線バージョンも予定されている。
メルクリン製が入手困難だったため、1年以上前からRivarossiの新製品を注文しているのだが、いまだにBackorderである。

・・・ようやく届いた。 IMG_1116a.jpg IMG_1096a.jpg 昨年のフライヤーには「ダイキャスト」と書いてあったように思ったが、シャーシは金属であるものの、ボディ(というか、流線型フェアリング)はプラスチック製(それも結構薄い)であった。 IMG_1099a.jpg 注文したのはブラックに白線入り塗装のもので、このカラーには3線仕様がなかったので2線式アナログDC仕様である。グレー塗装のバージョンには3線式仕様があるので、改造は容易と見込んでこちらにした。 IMG_1088a.jpg まず、センターシューを取り付ける。説明書をみるとセンターシューは専用のプラスチックベースではめ込むようになっているが、Rivarossiの補修部品など入手できそうにないので、とりあえずベニアとFRPプレートで自作したベースを動輪の間のフレーム底面に両面テープで固定した。これで問題なければきちんとしたベースを作ってエポキシ接着剤で固定しよう・・・ IMG_1089a.jpg ボディは2本のビスで固定されている。1本は煙突の中、もう1本は石炭積載部のプラパーツを取り外すとその下にある。シャーシの上にフライホイール付きの細長いカンモーターと21ピンMTCコネクタのついた基板が乗っている。アナログ仕様のためMTCコネクタ部にはジャンパーが刺さっているのみである。 基板には配線のための記号がプリントしてある。T-R(右トラック=レール)、T−L(左レール)、SP+、SP-(スピーカー)と読めるので、右レールの配線を外して左レールに移し、代わりにセンターシューからの配線をハンダ付けする。 ジャンパーを取り外し、mSDデコーダーを刺す。 IMG_1091a.jpg 丸いスピーカー搭載用スペースも設定されている。mSDデコーダーキットに付属のスピーカー(角型ケース入り)がぴったり収まる。配線は基板のSP+/-へハンダ付けする。 IMG_1092a.jpg さて、走り装置であるが、最小回転半径の表示はないものの、流線型カバーの一部がドアのようにヒンジで開閉するように工夫されており、先輪部と従輪部の首振りには自由度があるためかなり小径でも通過できるものと思われる。 IMG_1094a.jpg 先輪部。 IMG_1095a.jpg 従輪部。開閉ドアのヒンジ部にはスプリングが内蔵されており、直線ではボディに沿った位置に閉鎖する。切り欠きなどを設けずに済んでおり、なかなか良い機構だ。 先に紹介したメルクリン製(39618)では金属製フルカバーボディで切り欠きや開閉機構なしにR360通過を実現できている・・・どこが違うのかな・・・と見比べると重要なことに気づいた。 Rivarossi製品は先輪2軸・従輪3軸であるのに対してメルクリン製品は先輪は同じ2軸でも軸間がやや短く、従輪は2軸なのである。さてはメルクリン、走りを優先して従輪をデフォルメしたな・・・と思ったのだがそうではなかった。 実物でも61-001号機は2'C2'h2、61-002号機は2'C3'h3なのである。メルクリンは001号機、Rivarissiは002号機を忠実にモデル化しているというわけ。 IMG_1106a.jpg 002号機は3気筒にパワーアップされ、石炭タンクの増量に伴い従輪が2軸から3軸に増設されたようだ。他に外見上の違いとして002号機には001号機にはない除煙板(デフ)が煙突部にある。 並べてみると、Rivarossiはプラ製の特徴を生かして細かいディティールまで作りこまれており、黒色塗装とスモークデフも相まって精悍な印象。メルクリンは走り重視で全体にあっさりしているが重量感はある。どちらの製品も良いなー・・・・Rivarossiはメルクリンと競合を避けるために002号機にしたのかな? IMG_1098a.jpg 後部の石炭搭載スペースは別パーツになっており、蓋を開いた状態と閉鎖した状態のパーツが付属している。 走行させてみたが、R1通過OK、カーブポイントも難なく通過した。 IMG_1100a.jpg koenigstiger16.jpg ホント似てるなぁ・・・・・

CS2 ・メルクリンデジタル関連まとめ [メルクリン/鉄道模型]

03型のバリエーション:03-244 / Marklin 37956 [メルクリン/鉄道模型]

流線型蒸機列伝4:03.10狂想曲 / Marklin 37912
・・・という訳で、流線型03.10は計3両に増えてしまった・・・



・・・というわけで現在所有している03型は
003-248-2(品番37955)
03-1012(品番37911)
03-1007(品番37912)
03-1009(品番37912)
03-140(Z品番88855)
と4両もあるのだが、またまた新たに増えてしまった。
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03-244(品番37956)である。2013年の新製品で、mfx+デコーダーを装備している。
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すぐ前に新設計され発売された03.10型に続いて、オリジナル03型としては久しぶりにリニューアルされた(多分)新金型によるもので、前バージョンの37955に比べ、細部のディティールが向上し、細かい色差しもあり、なかなかカッコ良い。1965年頃の仕様(Ep.III)。
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さて、これはいつの間にか増えていたZの88855
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小さいのは写真撮るのが難しい・・・
懐かしの37955
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37911と37912セットは03.10型である。
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なんだかわけがわからなくなってきたので、ここで03型のバリエーションについてまとめてみたい。
(ほとんどwikiからの引用)

1)BR03
BR03は急行客車牽引用の機関車として01型を参考に、軸重が18トン以下となるように設計された。2気筒機であるが設計当初は4気筒の計画だったらしい。1930年から1938年までの間に298両が建造された。軽量化のためボイラーとシリンダーが小型化され、01型よりスマートな外形となっている。
軸配置 2’C1’h2 、2気筒、動輪径2.0m、テンダー2’2T30/32/34、出力1970PS
最高速は初号機から162号機までは120km/h、先輪が大型化された163号機以降は130km/h
細かな改良が施され、03-123号機以降はエアポンプが煙室の上から第二・第三動輪の間に移動され、03-163号機以降は先輪が大径化(850mm→1000mm)された。その他、
03-154
paraboric smokebox door, テーパー形状の機関士室、動輪部カバーを装備
03-193
ワインレッドの流線型カバー+2’3 T37 St型テンダー、05型を代替する目的
03-204/03-205
試験的に動輪部カバーを装備
03-207
試験的にLentz valve gearを装備

2)BR003
ロードナンバーは3桁化に伴い、003-xxxと改められたが、それに伴う外形の大きな変更はない。

3)BR03.10
BR03.10は03型を基に再設計された、全く別の機種と考えて良いと思う。
軸配置 2’C1’ h3 (3気筒)、動輪径2.0m、テンダー2’2T38、出力1766hp 、最高速140km/h
1939-1941年の間に建造され、第二次世界大戦の勃発とともに60両をもって建造は中止された。当初はすべて流線型カバーを装備していたが、戦後には最高速の規制とメインテナンスの煩雑さのため03-1087号機以外はすべて流線型カバーを外された。
第二次世界大戦終了時には47両が残存していたが、西ドイツに26両、東ドイツに21両、その他はポーランドの所属または行方不明となっている。
西ドイツ所属のものは、1966年までにすべて引退している。この中で1014, 1022, 1043号機は一時、ボイラー、キャブ、シリンダー部を鉄青色にカラーリングされた。

4)DR03.1Rekolok
 東ドイツ所属となったもののうち16両は1959年にボイラーの換装を含む大幅な改修を受け、Rekolok(=reconstructed locomotive)と称された。それらは1965年に1057号機と1087号機を除きすべてが重湯炊きに変更された。その後1970年代にすべてが引退したが、この中で03-1010号機は石炭炊きに戻され動態保存機となった。

流線型マニアとしては、03-193号機が気になる。画像を探してみると、マイクロメタキットが模型化していた。とても手の届く値段ではないが・・・メチャカッコイイ!!
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自動運転その後/デジタル信号機、S88、CS2、Braking moduleによる自動運転(5) [メルクリン/鉄道模型]

自動運転まとめ / デジタル信号機、S88, CS2,Braking module による自動運転(4)
うまく動作している。信号停止中も投炭シャベル音など、ランダムサウンドに設定したサウンド機能が維持されているのが分かると思う。
サウンドはやはりメルクリン純正のBR01より最新のloksound v3.5を搭載したBR003の方が良い感じだ。
ただ、ちょっとあわただしい感じがする。1番ホームに機関車が入ってきたことをS88が感知すると同時に2番ホームの信号が青になり間髪を入れずに2番ホームの機関車が発車するためである。各動作の間にディレイが設定できると良いのだが・・・



・・・とこのように言っていたのだが、つい最近のソフトウェア・アップデートで、このディレイ機能が実装されたようだ。

これまで自動運転の設定では、S88デコーダーによる車両検出でmemoryが起動するとメモリー内に設定された信号やソレノイドアクセサリー類は連続的に速やかに動作し始める。このため列車が駅ホームに到着・停止した後に引き込み線から別の車両を発車させたい場合など、最初の列車が到着してから間髪を入れずに引き込み線の車両が動き出すようになっていた。
先日、HRSさんを訪問した際、自動運転を見ていると、ホーム1に列車が到着した後にホーム2の信号が変わるのに数秒間の「間」があるように見えて、店主H氏にどうなっているのか聞いてみたところ、今回のアップデートから「ディレイ」を設定出来るようになったとのこと。
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「ディレイ」機能はmemory画面から入力する。
memory画面では、右端に入力欄が表示され、そこにソレノイドアクセサリなどを選択して入力していくのだが、今回のアップデートから右下隅に「text」というボタンが表示されるようになった。
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これをタップすると、駅名、区間長、時間の3項目を入力する画面が表示される。駅名に「Delay 」など適当な名前をつけ、30秒とか任意の時間を入力し、待たせたい動作の上に挿入するだけである。「駅名」を入力するようになっているところをみると、このようなホームでの交互運転を想定してできた機能なのだと思うのだが、この画面に入るボタンが「Text」というのではなんだかわかりにくい。いっそ「Delay」とかという名称でも良かったのではないかと思うのだが・・・
その他、今回のアップデートではmemory機能が大幅に強化され、機関車のファンクションも個別に記憶させられるようになった。
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ソレノイドアクセサリーを入力するのと同様、機関車のControl画面に移動してもmemoryの入力欄が左端に残っているので、機関車のファンクションボタン、例えば発煙とか汽笛とかを押すと、memory欄にその動作が記憶される仕組みになっている。 ポイント切り替え後、発車する前に発煙、前照灯とつけ汽笛を鳴らし、それからおもむろに発車、など複雑な動作をプログラムすることが可能となっている。
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それにしてもユーザーがこうできたら良いな、と思うことをどんどん実現してくれるメルクリンは本当に素晴らしい・・・と話していたら、なんとH氏はこの新機能は使っていないのだという。今回のアップデート以前から裏ワザを使って駅ホームでのディレイを実現していたとのことだ。
その裏ワザとは、ディレイを入れたい部分に、実際には存在しないダミーのソレノイドアクセサリを沢山入れておいて、その処理にかかる時間をディレイとして利用する、とのこと。
「なければ自分で作る」、という精神はさすがである。
・・・などと感心しながら、BR45とV80農場セットをゲットしHRSを後にしたのだった。
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タグ:自動運転 CS2

日本の妖怪:山姥(やまんば)&二口女 [雑学]

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先日「おはなしでてこい」について書いたが、この中で「お天道さん金の鎖」という話があった。
調べてみるまで全く知らない話だったのだが、やまんばが出てくる話のなかでは定番のようである。
ラジオで聞いた大体の内容はこうである。
3人の兄弟がいた。父親は病気で亡くなってしまって母と4人暮らしである。ある日、母親が山の中にある父の墓参りに行くことになり、子供たちは家で待つことに。そこへ「山姥」が母親のふりをして家に入ろうとするが、がらがら声や、毛だらけの手足をみて子供たちは山姥と見破り家の戸を開けない。山姥は手足にそば粉を塗ったり、うがいをしたりして再びやってきて、とうとうダマされてしまった子供たちは山姥を家にいれてしまう。夜中に山姥の正体に気づいた子供たちは木の上に逃げ、「お天道さん助けて!金の鎖ー!!」と叫ぶと天から金の鎖が降りてきて、それにつかまって二人の兄弟は天に引き上げられ、お星様になる。追いかけてきた山姥もマネをして「お天道さん、金の鎖」と叫ぶと腐った縄が降りてきて、それにつかまった山姥は縄が切れて墜落死してしまう・・・・
という話だった。

子供たちは大好きな話で、私も面白い話だな・・・とは思ったのだが、待てよ・・・何かおかしいな・・・
疑問1)兄弟は3人だったはずだが・・・・?最後は二人になっている。
疑問2)山姥が家に入った時、なぜ兄弟たちはすぐに山姥と気付かなかったか?また、山姥もなぜすぐに子供たちを食べてしまわなかったのか?

そこには恐るべき内容が隠されていたのだった。
さて、このお話は佐野浅夫さんが朗読しているのだが、山姥が家に入ってきてからの部分をなるべく忠実に書き出してみよう。
・・・子供たちが戸を開けると、山姥はさあっと風のように入ってきてしまった・・・その夜、上の二人が目を覚ますと、隣のお母さんが寝ている部屋から何かコリコリ音がする。兄弟は「お母さん、何を食べとる?」と聞くと「瓜じゃ瓜じゃ」と返事。「いいな~オイラたちにもちょうだい」すると、隣の部屋からポーンと何か投げてきた。それを見ると、なんとそれはウリどころではなく、獣の骨だった。「隣の部屋にいるのは山姥だ!」ぎょっとした兄弟は、家から逃げ出した・・・

察しの良い方ならもうお分かりだろう。
末の子は山姥に食べられてしまったのだ。
これは明確な作者のいない民話なので原典というのはないが、調べてみると実際には以下のような内容であった。
・・・子供たちが戸を開けると、山姥が入ってきてしまった。もう薄暗くなっていたので、子供たちには山姥とはわからなかった。山姥は「末の子はどこだい?」と訪ね、「お乳をやらなきゃね」と言って末の子が寝ている奥の部屋に行って、末の子を食べてしまった。
・・・その夜、上の二人が目を覚ますと、隣のお母さんが寝ている部屋から何かコリコリ音がする。兄弟は「お母さん、何を食べとる?」と聞くと「瓜じゃ瓜じゃ」と返事。「いいな~オイラたちにもちょうだい」すると、隣の部屋からポーンと投げてきたものがある。それを見ると、なんとそれはウリどころではなく、末っ子の腕の骨だった。

すごい・・・まるでホラー映画である。顔も見えないくらい薄暗い山の民家、母親に化けた妖怪、人間の骨をかじる音、「瓜じゃ瓜じゃ」のくだり・・・
昔話には怖い話も多いが、ここまでストレートなものはあまりないのではないだろうか。最後には山姥は死んでしまうが、上の兄弟も「お星様になった」=死んでしまったと考えられ、ハッピーエンドとはいえない。
さすがにこのままの内容を放送するわけにもいかず、残酷描写をカットした結果、末っ子が行方不明になってしまったのだろう。
あと、お話でてこいでは触れられていなかった部分があり、それは山姥が最後に落ちたのはそば畑で、そばの根が山姥の血で赤く染まり、それ以来そばの根は赤くなった・・・・という内容。

お話でてこいの中にもう一つ山姥が登場する話がある。
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一般的には「食わず女房」と呼ばれている話で、あるケチンボの男の家に「飯は食いませんから」と言って嫁入りした女が実は妖怪で、後頭部にもう一つの口を持っており、男が留守の間にこの第二の口からバクバク米を食っており、そのうち男も捕まえて食べようとする、というもの。
この妖怪は山姥の一種(変種?)とされ、「二口女(ふたくちおんな)」とも呼ばれる。やはり日本の定番の妖怪なんだそうだ。なにしろ髪を触手のように使い、後頭部の口から食べ物を摂取するというキョーレツな奴だから、映像化したらスゴイ事になりそうだな・・・

他にもヘンテコな妖怪はたくさんいる。おもしろいなあ。日本には昔からスゴイクリエイターが居たんだなーと感心するばかりである。

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