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流線型蒸機列伝6:DR 61 001 / Marklin 39618 / 88610 [メルクリン/鉄道模型]

流線型蒸機列伝4:03.10狂想曲 / Marklin 37912



なんと、最後の大物、61型が入線した。
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61 型蒸気機関車は、Henschel-Wegmann-Trainを牽引するためにHenschel社で建造された。
61 001と61 002の計2両しか作られなかった。001号機は1935年に建造され、ベルリンードレスデン間の急行優等列車、Henschel-Wegmann-Trainで運用された。この流麗な流線型客車を牽引して160Km/h, 機関車単体なら175km/hの最高速が出せた。
1939年に002号機が建造されたが、同時期にWWIIが始まり、2両ともが軍用に徴用された。
この蒸機の特徴は、直径2.3mの巨大な動輪、2'C2'の車軸配置、流線型カバー、そして急行列車には珍しくタンク機関車であることである。タンク機関車にしたのは流線型を追求したためと、区間176kmの短距離に限定した運用であったこと、(転車台を使用する事無く)前後方向に運転しやすくするため(プッシュプル運転ではないようだ)のようである。
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戦時中は軍用列車として運用されていたが、戦後、001号機はイギリス軍の占領エリア内で発見され、1950年から通常の旅客牽引に運用されたようだが、1951年にMunsterで起こった事故によるダメージのため、1952年に退役、1957年にスクラップ処置となりその生涯を終えた。
002号機はドレスデンで旅客輸送のため働き続けたが、その特殊な設計のため運用は難しかったようだ。その後1961年に東ドイツ(DR)において、高速実験用としてテンダー機関車に魔改造され、形式名も18 201と改められた。流線型のカバーを外し、ボイラー交換、2気筒から3気筒化、テンダーの追加など、ほとんど以前の面影はない。
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この61型であるが、メルクリンからは2005年に紫/クリームの流麗な塗装のHenschel-Wegmann Train セットがインサイダーモデルとして発売された。以後、塗装バリエーションを変えて2回、単機で発売されているがいずれもMHIモデルである。
他にはRivarossi社からモデル化されている。なかなかの出来だったようだが絶版になって久しい。それでHornby傘下となったRivarossiブランドから、新金型の61型が2011年だったか?に発表され、それ以後カタログには載っているのだが未だに発売されていない。
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カタログに掲載された画像では、非常に魅力的に見える。金属ボディ、2線式はDCCサウンド版あり、塗装はH-W train仕様、黒、グレーの3色展開、3線バージョンも予定されている。
メルクリン製が入手困難だったため、1年以上前からRivarossiの新製品を注文しているのだが、いまだにBackorderである。
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先日、大阪に出張する機会があり、久しぶりにHRSさんにお邪魔した。この時のお目当ては03.10型だったのだが、61型を見つけてしまい、計画変更となった。
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HOゲージの品番39618は、2009年のトイフェアで限定発売された、「メッセモデル」であり、ショーケースまでは付かないが、展示用のレールが付属している。ペイントスキームは、終戦直後のイギリス軍占領エリアで運用されていた時代のもので、グレイ塗装に白線2本という、ドイツの蒸機にはめずらしい塗装となっている。
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mfx仕様で多彩なサウンドに加え、前照灯・ハイビームを別個に操作出来る。モーターはSDS(Soft-Drive C-signと呼ばれるブラシレスモーターで、初期のHenschel-Wegmann Train セットのものは不具合が多く報告されておりやや不安であったが、この2009年モデルからは改善されているとのこと。静かでスムーズに走り、低速性能も良好である。
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残念なのは発煙装置が付けられないことだ。煙突にあたる部分の真下にデコーダーと基盤があり、煙突の穴は塞がれている。
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走行装置は先輪・従輪の台車がリンク機構を備えている、非常に凝ったもので、フルカバーのボディには切り欠きなどは一切なく、それでもR1を余裕で通過出来る。このあたりはさすがメルクリンである。Rivarossi製は旧製品のジャンク品を見たことがあるが、先輪部のカバーが一部ドアのように開く様になっていた。新製品でも同様に先輪部のカバーが開くか、走行時には取り外す仕様になっているようだ。
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HOモデルに先立ち、実はZゲージモデル88610は入手済みであった。こちらは通常のカタログモデルで、塗装は黒・赤車輪となっており精悍なイメージである。
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こちらも走行性能は優秀である。

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ああ・・・このヘンな形がたまらん・・・・
タグ:流線型蒸機
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カゲノ

こんにちは。
グレーもなかなか渋いですね。
真横から見ると思っていたよりも胴長に見えるのが以外でした。
あとZゲージの動画が非公開になっていて見れなかったのが残念です。
by カゲノ (2013-06-09 09:32) 

okadoc

カゲノさんこんばんは。 タンク機関車でこの偉容は他にはない魅力がありますよね〜。以前はあまりカッコいいとは思っていませんでしたが、やはりカタログ写真と実物はけっこう印象が違うものです。Zゲージを持っているあるからH0はいいや・・・と思っていたのですが・・
動画ご指摘ありがとうございます。公開にしておきました。ほんのちょっとですが、Schulzenwagenのセットを牽引させています。よければご覧ください。
by okadoc (2013-06-10 03:22) 

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