Trix客車の３線化改造 [メルクリン/鉄道模型]
以前紹介したTrix製CIWLオリエント急行客車セットの室内照明を３線仕様に改造した。
メルクリン版もあるので簡単だろうと思っていたら、以外と大変だった。
さて、メルクリン設計の客車は、３線式であるため、センターレールから給電する仕組みになっている。といってすべての客車にセンターシューをつけるとうるさいし、抵抗が大きくなるため、編成のうちどれか１両にセンターシューを配置し、それ以外の客車への給電は導電カプラーを介して行わなければならない。この点で、左右のレールがそれぞれ給電・アースとなっている２線式と大きく異なり、２線式ではそもそも導電カプラーなど必要がないのである。最近のメルクリン製車両はこの導電カプラーを装備出来るように、車内に配線を引き込むための電極やプラグが準備されているが、もともと2線式であったTrix設計の車両ではこのような導電カプラーを考慮した設計がなされていないようだ。
さて、お題のCIWL客車である。Trix設計で、2008年にメルクリン版が発売されたが、買い損なってTrix版を手に入れた。Trix版車両の車輪は、片方の車輪が絶縁されており、絶縁されていないもう片方の車輪から車軸へ通じた電流を車軸に接触するシューで台車軸から車内に引き込むようになっている。前方の台車が右レールからの給電（プラス）で、後方の台車は車輪を左右逆に取り付けて左レールにアースする（マイナス）という巧妙な仕組みである。
左右のレールと導通する仕組みはメルクリン３線式でそのまま使える。片方の車輪が絶縁されていない車輪を別途購入するか、台車内で導電板が接触している2本の車軸のうち１本を逆に取り付ければ左右のレールにアースすることができる。
センターシューはTrix用の３線化用シューがパーツとして入手できる。車軸に接触しないように取り付けられる様に考慮され、台車軸から車内へ導通させることの出来る専用パーツである。
前方台車。センターシューを取り付ける。
後方台車。導電端子はそのまま、車軸を１本だけ左右逆にとりつけて両側レールへ電流が流れるようにする。
前方台車の導電端子をはずしたところ。金属製の台車軸から車内に電流を取り込む仕組み。
センターシューへの導通端子を取り付ける。
作例は３軸台車だが、中央車軸がセンターシューにショートしないように考慮されている。
センターシュー取り付け完了。
めでたく点灯。
というわけでセンターシューが入手出来れば改造は簡単なのだが、導電カプラー取り付けはそうも行かない。
最近の客車の連結器には直線レール上では連結車間の距離を縮めて、しかもカーブに追従できるように車間を広げる伸縮機構が備えられている。カプラーポケットが付いたパーツがカーブでは飛び出し、正面を向いた時には車体内に引き込まれるように首を振る仕組みになっているのだが、導電カプラーを取り付ける場合、カプラーポケットからこの首振りパーツ内に導通するための専用金具をとりつけ、それを介して車内の接触端子に通電するようになっている。
メルクリン設計の客車群はこのパーツが統一形状となっており、導電カプラーセット内に専用金具も入っているため作業は簡単だ。
メルクリン版のCIWL客車増結セット（寝台車2両）をばらしてみると、メルクリン設計のものと良く似た構造の導通金具と車内の接触端子が取り付けられていた。しかしながらその端子形状がメルクリンのものと異なり、車内の接触端子は車種ごとで形状が異なること、またパーツ品番も記されていないため入手が困難と思われるため、自作で車内へ配線を引き込む必要がある。本当はオリジナルと同じような形状のパーツが制作出来れば良いのだが、そんな工作技術は無いので、導電カプラーに接触するL字型端子を作り、それにハンダ付けした配線を車内に引き込むようにした。カプラーポケットが首を振るので、配線やハンダ付けが断線する可能性はあるが・・・
上の方はメルクリン設計車両用の導電金具。余った導電パーツを利用してL字型の金具を切り出し。
カプラーポケットに差し込んで
配線をハンダ付け。これを室内照明に接続。
これは食堂車をばらしたところ。室内照明の他、テーブルランプも点灯する。
念願のCIWL編成、39021Baden IVh＋CIWL５両セット＋増結寝台車＋増結食堂車。
作業が深夜に及んだので露出が暗いのはご容赦を。増結寝台車が1両、調子悪いので合計７両の編成。
屋根上の換気窓？から漏れる光がいい感じだが、光源がLEDではなく通常の電球なので明るさが均一でないのと、屋根パーツの隙間から光が漏れるのはなんとかしたい。
メルクリン版もあるので簡単だろうと思っていたら、以外と大変だった。
さて、メルクリン設計の客車は、３線式であるため、センターレールから給電する仕組みになっている。といってすべての客車にセンターシューをつけるとうるさいし、抵抗が大きくなるため、編成のうちどれか１両にセンターシューを配置し、それ以外の客車への給電は導電カプラーを介して行わなければならない。この点で、左右のレールがそれぞれ給電・アースとなっている２線式と大きく異なり、２線式ではそもそも導電カプラーなど必要がないのである。最近のメルクリン製車両はこの導電カプラーを装備出来るように、車内に配線を引き込むための電極やプラグが準備されているが、もともと2線式であったTrix設計の車両ではこのような導電カプラーを考慮した設計がなされていないようだ。
さて、お題のCIWL客車である。Trix設計で、2008年にメルクリン版が発売されたが、買い損なってTrix版を手に入れた。Trix版車両の車輪は、片方の車輪が絶縁されており、絶縁されていないもう片方の車輪から車軸へ通じた電流を車軸に接触するシューで台車軸から車内に引き込むようになっている。前方の台車が右レールからの給電（プラス）で、後方の台車は車輪を左右逆に取り付けて左レールにアースする（マイナス）という巧妙な仕組みである。
左右のレールと導通する仕組みはメルクリン３線式でそのまま使える。片方の車輪が絶縁されていない車輪を別途購入するか、台車内で導電板が接触している2本の車軸のうち１本を逆に取り付ければ左右のレールにアースすることができる。
センターシューはTrix用の３線化用シューがパーツとして入手できる。車軸に接触しないように取り付けられる様に考慮され、台車軸から車内へ導通させることの出来る専用パーツである。
前方台車。センターシューを取り付ける。
後方台車。導電端子はそのまま、車軸を１本だけ左右逆にとりつけて両側レールへ電流が流れるようにする。
前方台車の導電端子をはずしたところ。金属製の台車軸から車内に電流を取り込む仕組み。
センターシューへの導通端子を取り付ける。
作例は３軸台車だが、中央車軸がセンターシューにショートしないように考慮されている。
センターシュー取り付け完了。
めでたく点灯。
というわけでセンターシューが入手出来れば改造は簡単なのだが、導電カプラー取り付けはそうも行かない。
最近の客車の連結器には直線レール上では連結車間の距離を縮めて、しかもカーブに追従できるように車間を広げる伸縮機構が備えられている。カプラーポケットが付いたパーツがカーブでは飛び出し、正面を向いた時には車体内に引き込まれるように首を振る仕組みになっているのだが、導電カプラーを取り付ける場合、カプラーポケットからこの首振りパーツ内に導通するための専用金具をとりつけ、それを介して車内の接触端子に通電するようになっている。
メルクリン設計の客車群はこのパーツが統一形状となっており、導電カプラーセット内に専用金具も入っているため作業は簡単だ。
メルクリン版のCIWL客車増結セット（寝台車2両）をばらしてみると、メルクリン設計のものと良く似た構造の導通金具と車内の接触端子が取り付けられていた。しかしながらその端子形状がメルクリンのものと異なり、車内の接触端子は車種ごとで形状が異なること、またパーツ品番も記されていないため入手が困難と思われるため、自作で車内へ配線を引き込む必要がある。本当はオリジナルと同じような形状のパーツが制作出来れば良いのだが、そんな工作技術は無いので、導電カプラーに接触するL字型端子を作り、それにハンダ付けした配線を車内に引き込むようにした。カプラーポケットが首を振るので、配線やハンダ付けが断線する可能性はあるが・・・
上の方はメルクリン設計車両用の導電金具。余った導電パーツを利用してL字型の金具を切り出し。
カプラーポケットに差し込んで
配線をハンダ付け。これを室内照明に接続。
これは食堂車をばらしたところ。室内照明の他、テーブルランプも点灯する。
念願のCIWL編成、39021Baden IVh＋CIWL５両セット＋増結寝台車＋増結食堂車。
作業が深夜に及んだので露出が暗いのはご容赦を。増結寝台車が1両、調子悪いので合計７両の編成。
屋根上の換気窓？から漏れる光がいい感じだが、光源がLEDではなく通常の電球なので明るさが均一でないのと、屋根パーツの隙間から光が漏れるのはなんとかしたい。
コメント 0