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RWBY:武器としての大鎌について [雑学]

RWBY !!
モチーフは「赤ずきんちゃん」である。赤いマントを纏った可憐な少女が、対戦車ライフルと死神の持っている大鎌をミックスしたような武具「Crescent Rose」を駆使して人狼をバッタバッタと倒していく。

RWBYのRedトレーラーであるが、これほどスタイリッシュな映像に仕上がっているミソはRubyの操る武具「クレッシェント・ローズ」(三日月のバラ)であろう。
CR.jpg
Crescent Rose


Rubyの腰につり下げられた形で携帯しており、もともとポーチ程度の大きさのものがありえないほど伸長変形してまずアサルトライフルサイズの「ガンモード」となり、さらにその後伸長し刃の部分を展開し3メートルはあろうかという「大鎌」型に変形する。
Red9.jpg
「ガンモード」のCrescent Rose

その外形は死神の持っている大鎌をイメージしていると見られ、Rubyのコスチュームも黒衣、(色は赤だが)フード付きのマントであり(赤ずきんとともに)やはり死神をイメージしていることが判る。「大鎌モード」でも弾丸の発射は可能で、鎌の刃部分をその反動を移用して鎌の刃部分をバイポッド代わりに地面に突き刺し、対戦車ライフルサイズとなった本体から連続発射する描写(操作はボルトアクション)がみられる。さらにその強烈な反動を、鎌を振り抜く操作やRuby自身の立体的な機動に利用している点が面白く、ユニークである。

さて、この大鎌であるが、実際のところ武器としてはどうなんだろう。
Scythe_user.png
Wikiをみると死神の絵によく書かれている大鎌はScythe(サイズ)と呼ばれる草刈り用の農機具である。日本でよく見る柄の短いものとは違い、立ったままの姿勢で足元の草を刈るためのものである。死神が良く持っているのは、「生命を刈り取るもの」のイメージから来たもののようだ。他に東欧の風習で死者が蘇ってこないように埋葬する時に首の前に鎌を置いた(起き上がると首が切れてしまうように)ことから由来するという説もある。
武器として使用することを考えた場合、通常の鎌は刃が操作者の方を向いているため、突く・切り払うといった攻撃が出来ないこと、突き刺したり、刃で切り裂くためには刃の内側まで敵を入れるくらい接近しないと攻撃できないことからほとんど役に立たないと考えられる。

歴史的にはこの点を考慮し、剣などの武器を持てない農民が一揆や反乱を起こす際に、長大な柄の先端に直角に短い刃を付けたものや、長刀のように柄の延長線上に刃先が向かうように改良された戦闘用の鎌(War Scythe)が使用された。
399px-Polish_scythemen_1863.PNG
Rubyのトレーラー終盤で、Crescent Roseの銃口を背後に向け、強壮弾を連続発射することによる反動で高速移動する必殺技が披露されるが、その中で鎌の刃部分が可動して角度が開き、War Scythe様の形状に変形している描写がある。
CR2.jpg
CR3.jpg
よく見ると戦闘中も形状がWar Scythe様に変形している。

史実はともかく、フィクションにおける大鎌はどうだろう。
マンガでは、藤田和日郎氏の代表作、「うしおととら」、「からくりサーカス」に武器としての大鎌が登場する。「うしお」では人造人間(ホムンクルス)のキャラクター、キリオが使う武法具「エレザールの鎌」が登場する。小柄な少年として描かれるキリオと長大な大鎌のアンバランスさはRubyとCrescent Roseを彷彿とさせる。「エレザールの鎌」にはCrescent Roseのように使用者の力を増幅する仕組みはなく、単なる大鎌として描かれる(ただし両刃のようで押し切ることも出来るようである)。主人公の使う「獣の槍」と同様、刃に「法力」を増幅させて妖怪を切る力が与えられているのみで破壊力は基本的に「法力僧」であるキリオの能力によるもの。
エレザール.jpg
キリオと九印。
キリオにせよ「エレザールの鎌」にせよ、白面が敵対する勢力を分裂させようとして仕掛けた陰謀なのだが、それを知ったキリオが絶望から立ち直り、終盤では対白面の戦いで重要な役割を果たすようになるくだりは中盤の盛り上げどころである。

「からくりサーカス」に登場する大鎌は、主人公であるマサルが操るマリオネット、「ジャック・オー・ランターンが使用する武器で、「グリム・リーパー」と名付けられている。Grim Reaperとは死神に当たる言葉で、Reaperは鎌の意である。こちらの大鎌は柄の端にホウキがついており、回転させながら飛行することが出来る。
グリム.jpg
IMG_1583a.jpg
エアレーサー“GrimReaper" の機首に描かれた大鎌を持つ死神

実写映画で大鎌が登場したのは、Interview with the Vampireの終盤で、主人公ルイが吸血鬼たちに復讐するシーン。普通の伝統的な形状の大鎌であるが、吸血鬼の超人的なスピードとパワーで胴体をまっ二つにする描写がある。
Scythe.jpg

思いつくのはこれくらいであるが、死神を連想させる小道具として分りやすく、他にも色々ありそうだ。
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