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はやいぞ新幹線、或いはメルクリン3線式の未来について? / Tomix 92306/92764 [メルクリン/鉄道模型]

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鉄道模型をやりはじめて、やはり日本人としては「しんかんせん」が欲しくなった。探してみるとHOスケールでは篦棒な値段で、しかも常時生産しているわけではなさそうで入手自体困難。日本でいかにNゲージが幅をきかせているかを悟ったので、以後日本型はNゲージを購入することにした。
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私にとって新幹線といえばはやはり500系だ。いまや「こだま」に成り下がってしまったが、やはりあの航空機のようなデザイン、各国の高速鉄道と見比べても飛び抜けてカッコイイと思う。
新幹線のNゲージといえばKATOかTOMIXだが、どちらも甲乙付けがたい出来のようなので少し安価な設定のTOMIX製を購入することにした。
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基本セット92306に増結セット92307を追加して8両編成。16両フル編成を走らせるような場所はないし、現在のこだまも8両編成なのでこれで充分。
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そしてまだ実物を見たことはない、東北新幹線E4"MAX"。
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2階建て、世界最強の通勤電車。
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台湾新幹線導入の時、ヨーロッパのTGV+ICE連合と、日本の新幹線が競ったが、新幹線(の動力分散方式)が旅客運搬能力に優れていたため勝利した。現行のTGVは動力車が先頭と最後尾車のみのプッシュプル運転で、輸送能力に難があるらしい。
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TOMIX純正の室内灯を装備した。ここで、2線式DC(直流アナログ)のシンプルさにチョット感動した。片方の車輪から給電し、他方の車輪をアースにするだけ。すでに車内に両輪からの端子が取り付けられており、LED回路と導光パーツが一体になった照明キットをはめ込むだけ。1両につき3分くらいの作業だ。
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なにせメルクリン3線式交流は、客車の室内灯設置が大変なのである。集電のためのセンターシューを装備するか、導電カプラーを用いて全ての車両に給電しなければならない。車体を開け、センターシュー、導電カプラー、車輪へのアースを取り付け、配線を取り回し、照明キットに接続する。パーツが多いのでコストも結構なものである。慣れれば作業はそれほど難しくないが、純正パーツのない2線式の車両を3線式に改造しようとしたりすると高度な工作技術が必要だ。
もう一つ、尾灯の問題でも少し考えさせることがあった。TOMIXの500系では、動力車が中央の1台で、先頭・最後尾の車両はモーターは搭載していない。先頭車には前照灯、最後尾車には尾灯が点灯するようになっているが、進行方向により自動的に前照灯・尾灯が切り替わる。
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仕組みは至ってシンプルで、回路は白色と赤色のLEDを並列に、それぞれ極性を逆にして設置しているだけ。直流式では進行方向により左右のレールの極性が入れ替わるので、前進時には白色LEDだけが、後進時には赤色LEDだけが点灯するのである。交流式ではそれぞれの車両にデコーダーを搭載しなければできない芸当だ。前に紹介したmehano社Thalysの最後尾車が、先頭になって走行する時も尾灯のままだったのは、三線交流仕様として発売する時にデコーダーを搭載するコストを削減し、2線直流仕様のままのライト基板を流用したためだったのだ。
ただ、2線式DCでは、停車中は電圧がほとんどゼロなのでヘッドライト、室内灯も点灯しない、走行の速度(=電圧)によって明るさが変わる、などの欠点はあるが、このあたりは常時点灯システムなど各社独自の工夫を凝らしているようだ。
2線式がアナログからデジタル(DCC)になったらどうなるのか?
交流で定電圧になるため、室内灯のLEDがその電圧に耐えられる仕様であれば、常時点灯になる。これは3線式と同じ。前照灯・尾灯は、そのままでは赤白両方とも点灯になってしまうので、やはりデコーダーを搭載しなければならない。
こうして見ると、2線式直流アナログも手軽でシンプル、低コスト、また交流デジタル化も比較的容易・・・と、なかなか良いではないか。
メルクリン3線式交流デジタルシステムは、鉄道模型の中では最も先進的と思うが、2線式DCC交流システムに対するアドバンテージは、「集電不良が少ない」、「リバース線の設置が簡単」ということぐらいか? ・・・やっぱり2線式にしておけば良かったか?
・・・そもそも、この「レールから給電」というシステムはいつまで続くのだろうか?
「無線制御の米国製プラレール」を以前紹介したが、これを見ながら思ったのは、集電不良やショートの可能性を完全に排除できないレール給電はいずれ廃れて、2線式も3線式もなくなり、機関車自体にバッテリーを搭載、制御は無線で、線路は車両位置検出だけに使われるような時代が来るかもしれない。線路には微弱な電流を流してバッテリーの充電も行うとか・・・。
庭園鉄道模型などで、どう見てもレール集電できそうにない(雪が積もっていたり)環境でガンガン走っているのを見かけるが、バッテリーと無線で制御しているのではないだろうか?
100年以上前から続く鉄道模型のレール集電だが、熟成され充分に完成されたシステムになったとはいえ、欠点もないわけではない・・・いつかは根本的に変わる時代が来るのだろうか。まぁ、もう2〜30年は変わらないだろうが・・・

タグ:CS2 自動運転
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コメント 3

カゲノ

こんにちわ。カゲノです。
(レールから給電前提ですが)「集電不良が少ない」のアドバンテージは走らせるのに重要な要素だと思います。私は2線式から3線式にシフトしてきましたが、その理由として集電不良が原因で「走らせていてぴたっととまる」「室内灯などがちらつく」といった事象が発生すると、せっかく走る姿に見とれているのに幻滅してしまうのが嫌だったというのがあります。
計測したわけではないですが感触として2線式は走らせれば走らせるほど上記事象が頻発するようになり数時間後にはレールクリーニング必要になるのに対し、3線式は1日単位程度ではレールクリーニングは不要と思います。走らせるのに苦労しないというのは実はすごいことだったというのが私の感想です。
(とはいえ照明関係を仕込むのが大変というのは同感です)
by カゲノ (2009-12-23 09:47) 

okadoc

カゲノさん、こんばんは。
生意気なことを書いてしまいましたが、私もZゲージのトランクレイアウトで集電不良に驚いたことがあります。HOゲージの2線式は扱った経験がありませんが、故障やメンテナンスをほとんど意識することのない(と言っても長く走らせると給脂などは必要なのでしょうが)メルクリンはやはりすごいです。先日15年前のデッドストック機関車を購入しましたが、何の問題もなく動いたのには感動しました。
by okadoc (2009-12-23 21:05) 

カゲノ

こちらこそ生意気なコメントしてしまいすいません。
まあ、メーカーがより走らせやすいようにいろいろ変化していくのは悪いことではないですね
by カゲノ (2009-12-23 23:33) 

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